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データの境界

なんちゃって理系がデータ分析業界に入ってからの汗と涙の記録。

ハードウェアベンチャーのトークイベントに参加したので印象的だった話メモ

IoT 画像認識

7月30日に参加したイベントの参加メモ

全自動洗濯物折り畳み機(ランドロイド)、Moff Band、アクティビティー中でも快適に会話できるウェアラブルトランシーバー『BONX』。どこかしらかで聞いたことがあるようなプロダクトばかりだったので気になってました。特にランドロイド!!!

slogan-tech.connpass.com

 

セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ株式会社のランドロイド

2014年7月に「世の中にないモノを創り出す技能集団」として設立されたセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ株式会社。全自動洗濯物折り畳み機(ランドロイド)を発表し、世界中の家電業界に大きな衝撃を与えた。

seven dreamers laboratories セブンドリーマーズ

「世の中にないもの・人々の生活を豊かにするもの・技術的にハードルが高いもの」 に狙いを定めて製品化されているそうです。「技術的にハードルが高いもの」が入るところに技術会社っぽさを感じてかっこよいです。

ビジネスドメインとしては

  • 完全フルオーダーメイドのカーボンシャフトゴルフクラブ
  • 無呼吸・いびきを治す医療機器
  • そして全自動洗濯物折り畳み機「ランドロイド」

を展開しているそうです。3つが全く関係なさそうなところが面白い

特にランドロイドですが、日本人が「洗濯」というタスクに一生で費やす時間は375日に相当するそうです。これを機械化できればかなりの時間を捻出できるというのがランドロイドの存在意義だそうです

laundroid.sevendreamers.com

ランドロイド普及へのマイルストンとしては

  • 2018年 介護福祉施設や病院など向けに販売
  • 2019年 一般家庭向け(洗って乾かして畳むところをまでを行う)
  • 2020年 ランドロイドが標準で家に備え付けられるようになる。クローゼットにしまうところまでシステム化したスマートハウスを目指す

このマイルストン達成に向けて、洗濯機のノウハウがあるパナソニックと、スマートハウスを推進するダイワハウスと協力してジョイントベンチャーも設立されています。

ランドロイドは2015年のSEATECで初めてお披露目されましたが、なんとランドロイドの開発は10年も続いていたそうです。かなりチャレンジングな製品に10年も投資し続ける熱意...

SEATECに登場した当時はネットでもかなりバズっていた記憶があります

news.mynavi.jp

 

で、分析官的には興味があるのが、『ランドロイドがどうやって服の種類を認識(画像認識)して綺麗に畳む処理(服のどこを掴んでどういうふうに畳むとシワができないか)を実行しているのか』、そしてそれを実現しているロボティクス部分ですね。

トークをされた方にその辺を質問してみましたが、しかし当然ながら企業秘密で一切ノーヒントでした。

www.youtube.com

(こちらのSEATECのデモ動画でも洗濯物認識部分はほぼモザイクで隠されています)

ただ、やはりあらゆる種類の服の形を教師データとして作成されているそうです。女性物の服とか、どこに手を入れて首を出すのか難しそうなものもありますが、どこまで教師データを揃えると良い制度で畳めるんでしょうね。気になります。

あと、畳んでもやはりシワは出来てそうだから、もういっそアイロンもかけちゃって欲しいですね。

正直、「二度手間が発生しない程度まですべての服をきちんと畳んでくれるか」はかなり懐疑的で、それが発売されたとしてみんな買うかは謎ですが、チャレンジングな分野への挑戦として応援しています

 

ウェアラブルバンドのMoff

2014年にウェアラブルバイス「Moff Band」をリリース。センシング技術・ソフトウェア・クラウドを活用して、コンピューターが人間にとって自然に使用できる環境を実現するデバイスの企画・製造・販売を行う。

Moff(モフ)- 想像力豊かで新しい遊び

子供向けの活動量測定ウェアラブルバンドだそうです。

『1ハードウェアに1機能では拡張性が小さすぎる』『1ハードウェアで多様なユースケースに対応する』ことにかなり注力されているそうです。

現在はモーションデータしか取れないそうです。多様なユースケースに対応するインターフェイスSDKを拡張していくそうです。

 

ウェアラブルトランシーバー BONX

スノーボード中にコミュニケーションを取ることができるウェアラブルトランシーバー『BONX』を開発。人の声だけを認知する発話検知のソフトウェア技術と、風切音などのノイズを低減するハードウェア技術の高度な統合を実現している。

BONX-ウェアラブルトランシーバー- オフィシャルサイト

ウェアラブルトランシーバー」って何だという感じですが、アクティビティー中の通話に特化した高機能なマイク付きイヤフォンという感じ?でした。しかし聞いてみるとなかなか痒いところに手が届く機能っぽい

bonx.co

  • 専用スマートフォンアプリとBluetoothデュアルモードで接続
  • 話しているときだけ通信する独自のグループ同時通話システム
    (10人同時通話可能)
  • 電波の弱い環境での切断や遅延を抑制
  • あなたの声を検知して自動で通信する完全ハンズフリーモードを搭載
  • 携帯電波を使うため通信距離の制限は一切なし
  • マルチレイヤーでの騒音・風切り音対策によるクリアな音声を実現(デュアルマイク搭載・防水音響フィルター内蔵)
  • 水や衝撃に強く、快適な装着性で長く使える
  • ノーマルモードや会話中の音楽再生など、一人一人にあった楽しみ方を提供 

 つまり、例えばスノボを複数人でやっていても仲間内で会話ができる。かつ風切音などのノイズも消してくれる。通話した瞬間だけ起動・通信利用なので電力的な消費も少ない とのことらしいです。デバイスの設計理念や完成度もかなり高い印象で、実際にクラウドファウンディングでは2500万の寄付をゲットしています。

純粋なアウトドアイヤフォンというだけでなく、補聴器なども含む広いマーケットをビジネス対象としているそうです。

話し声以外のノイズをキャンセルするためには、ノイズの波形のタイムシーズを伸ばして判定させると精度が上がりはするが、そのあいだ音をバッファーしているため通話に遅延が発生してしまうというトレードオフの問題解決が難しいそうです。ウェアラブル端末なので「リアルタイム性」をまず担保しつつ、利用の快適さも損ねないという技術バランスは非常に難しそうです。

あと、ちょっと気になって質問してみましたが、接続して常時専用アプリが立ち上がっているスマホ側のバッテリーもたくさんは食わないそうです。

トークされていいた開発者の方の開発熱意も伝わってくる応援したくなるデバイスでした。

 

感想

IoT/新規のハードウェアが生み出すデータはどんなものがあるのか、なにか分析官が関与できる分析的課題はあるのかと思って聞いていましたが、どちらかというとまだハードウェアの性能をあげるための試行錯誤があるという印象でした。

ただ、ランドロイドの画像認識やBONXのノイズ除去など、高度なデータ活用がモノをいいそうな技術的課題もたしかに存在するようです。そういった問題には、大企業を辞めてベンチャーでジョインした少数精鋭の高度な技術者・分析者が取り組んでいる様子が少し聞けました。

IoTが叫ばれて久しいですが、そういった新規のデバイスが生み出す爆発的な量のデータを使ってビジネスをするベンチャー企業はまだまだ先のようです。